相続財産管理制度(相続財産管理人)について
1 はじめに


相続が発生し相続財産の管理を行うのは、第1次的には法定相続人になります。
ところが、相続人が相続財産について関心を持たず財産を放置することはあります。
たとえば、空き家、土地などがそのまま放置されて家が朽ちていく、草木の放置で利害関係人が不利益を被ることもあります。
こうした問題への解決の一助のため、今回は、令和5年4月1日施行(実施)されている「相続財産管理制度」における施行後の『相続財産管理人』についてご紹介したいと思います。
2 『相続財産清算人』と『相続財産管理人』について
⑴ 『相続財産清算人』について
(令和5年3月までは、「相続財産管理人」という名称で運用がされています。)
亡くなられた方(被相続人)に最初から法定相続人がいない場合、法定相続人の方全員が相続放棄をして相続人がいない場合、家庭裁判所に対して、『相続財産清算人』の選任を求めることがあります。
『相続財産清算人』の主な業務としては、「被相続人(亡くなった方)の債権者等に対して被相続人の債務を支払うなどして清算を行い、清算後残った財産を国庫に帰属させることになります。
相続財産の清算に向かっていく間に、相続財産の保存等の必要な行為も行います。
⑵ 『相続財産管理人』について
家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、相続財産管理人の選任やその他の相続財産の保存に必要な処分を命ずることができます(民法897条の2)。ただし、相続人が一人の場合で単純承認をしたとき、相続人が数人の場合で遺産全部の分割がされたとき、相続財産清算人が選任されているときは、相続財産管理人を選任することはできません。『相続財産管理人』にできることは『相続財産清算人』にもできるといえます。
『相続財産管理人』は、相続人が保存行為をしない、相続人が明らかでなく相続財産の価値や状態を維持することが困難であるような場合、相続財産の価値を維持するために保存行為や相続財産の性質を変えない範囲での利用・改良行為のみを行うことができます。それ以上の行為が必要なときは、家庭裁判所の許可を得なければなりません。
3 『相続財産管理人』選任申立て
『相続財産管理人』の選任申立て行うのは、相続財産の保存についての「利害関係人」又は「検察官」とされています。
では、この「利害関係人」に“相続人”は含まれるのでしょうか?
共同相続人間に争いがあって将来の遺産分割を適切に行うために『相続財産管理人』を申し立てておくという活用方法の可能性も考えられます。
ただし、民法897条の2の立法過程での考え方は、相続財産に属する物について相続人が保存行為をしないときに第三者に保存行為をさせることを想定として立法されています。こうした立法過程からの考え方からは、申立権者に相続人は含まれないと考えられることになります。
ただ、学説レベルでは相続人も申立権者に含まれるとする考え方もあります。
以上のように両方の考え方があるため、申立権者に相続人を含むか否かは家庭裁判所での実務的な例の積み重ねが待たれるといえます。
4 さいごに
『相続財産清算人』は実務的にもよく使われている制度です。
一方で、民法改正後の『相続財産管理人』も皆様方に認知していただくことで、相続人が財産を管理しない場合、“空き家の管理をしない事例”などで有用に活用されると考えられます。
少しでもご興味がある場合には、弁護士に相談されることをお勧めします。
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